ガスコンロは私たちの日常の生活には欠かせないものですが、住宅火災の原因で毎年上位にもなっています。
そのほとんどが使用者の不注意によるもののようです。
改めてこの機会にガスコンロからの出火防止について考えましょう。
ガスコンロによる火災の原因は?
実際にどのような事が原因で火災が起きたのでしょうか。
・調理中に火にかけたままその場を離れてしまい、油が過熱され発火した燃え移る。
・グリルに付着した油かすから火が発生する。
・ガスコンロの周囲に置かれている燃えやすいものや着衣の袖の部分にコンロのバーナーの炎が着いて火災になる。
といった状況で起きているようです。
ガスコンロによる火災を予防するためには?
・食用油の入った鍋を火にかけているときは必ず目を離さずその場を離れない。
・使い終わった油の処理、冷めた油に油処理剤を入れて加熱しているときに火災になった事例も多くあるため、調理中だけでなく油処理剤で油を処理するときもその場を離れないように注意する。油を処理するときは、天ぷらなどを揚げ終わったらすぐに油処理剤を入れる。
・コンロの周りに燃えやすいものを置かない。
・グリル内をまめにそうじする。
・ガスコンロの下に新聞紙、ビニールシートを敷かない。
・グリルを使う時は受け皿に水を入れる。
・ゆったりした服での調理を避け、アームカバーやエプロンをつける。
万が一衣服に火が付いた時には慌てず水をかけるかタオルで叩きけします。
また、背中などで手が届かない場合など水による消火ができないときはその場に倒れて左右に転がり消火してください。
ガスコンロ使用時はこれらのことを日頃から注意をし、火災防止に努めましょう。
もし、地震が起きた時はどう対処したらいい?
ガスコンロで調理中に地震の揺れを感じたら、無理にコンロの火を消そうとせずまずは身の安全を図ります。
揺れが収まってから火を消すようにしましょう。
特に天ぷらを揚げている時は鍋がひっくり返って火傷をする恐れがあるので、その場を離れてください。
安全装置付ガスコンロ(Siセンサーコンロ)で食用油過熱出火を防止しよう!
Siセンサーコンロとは、ガスコンロ火災の原因で、もっとも多い「消し忘れ」による事故の防止目的に、2008年4月以降に出荷されたガスコンロにはすべてのバーナーにセンサーを搭載したコンロで、平成20年10月以降に販売されているすべての家庭用ガスコンロがSiセンサーコンロとなっています。
主な機能としては、
•「天ぷら油過熱防止装置(調理油過熱防止装置)」
油の温度を監視して鍋底の温度が約250℃になると自動的に消火して油の発火を防ぎます
•「立ち消え安全装置」
煮こぼれなどで火が消えるとガスを遮断します
•「消し忘れ消火機能」
コンロと魚焼きグリルの火を一定時間で消火します
が標準装備さているため、万が一火を消し忘れるようなことがあっても、火災の発生を防ぐことができます。
※ 平成20年10月以前に販売されたガスコンロは、バーナーの左右のどちらかに過熱防止装置が設置されている場合がありますので、説明書などで確認し、天ぷらなどを揚げるときは過熱防止装置が設置されているバーナーを使用してください。
ガスメーターの安全機能
ガスメーター(マイコンメーター)は、異常を検知すると、表示ランプが赤く点滅して警報表示するとともに、ガスを自動的に止める機能をもっています。
- メーターの大きさごとに定めた以上に多量のガスが流れた場合
- 長時間、一定量のガスが所定の時間以上流れ続けた場合(家庭用と一部の業務用)
- 震度5強相当以上の地震を感知した場合(10号以上では、ガスの流れのある時のみ)
- 流れるガスの圧力が所定の値を下回った場合(ガスの流れのある時のみ)
- 警報器・不完全燃焼警報器が作動した場合(連動している場合のみ)
まずは身の安全を図り、安全が確認できたら、マイコンメーターの復旧を行いましょう。
災を防ぐための機器がいくら進歩しても、全ての火災を防ぐことはできません。やはり最も重要なのは、火を扱うときは注意を怠うことです。
現役の住宅設備士さんが監修してくれました!
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