日本の野菜には、季節に合わせた旬があって…春夏秋冬で違うものが楽しめますよね。
春に限らず、旬のお野菜を食べると、新しい季節の訪れを感じますが、特に「春」ってウキウキしませんか?
春野菜とは、言葉の通り「春に旬を迎える」野菜。
春というと3~5月のイメージですが、春野菜は2月~6月が旬のものが多くなっています。
ここでは、冬の寒さを乗り越えて、ほろ苦さや甘み、栄養をたっぷり蓄えた春の野菜について、紹介してみたいと思います。
まあ、息子は食べませんけどね……
「春野菜」の効能ってあるの?
ふき、たけのこ、タラの芽、菜の花、新セロリ、新じゃが、新ゴボウ、春キャベツなど。
全体的に水分が多くてみずみずしい春の野菜が多いです。
また、ほんのりほろ苦さのある野菜も多く出回ります。
水分の多い春野菜
みずみずしい春野菜は、代謝が悪くなっていた体に栄養をたっぷり含んだ野菜の水分がしみわたります。
体の脂肪分解を助けて、利尿作用、活性酸素を除去するなどの効能があると言われているのです。
冬の間は屋内で過ごすことが多いです。
運動量が減って、新陳代謝もイマイチ…そんな体内にたまったドロドロモヤモヤとした…老廃物の排出を促してくれるイメージですね。
えぐみやほろ苦さの原因「植物性アルカロイド」
山菜系の野菜などに特に多い、苦味の成分「植物性アルカロイド」。
アルカロイドとは、辞書を引くと「窒素を含む塩基性の有機物」とあります。
つまり、まあ…
酸と合わさると中性になる…アルカリ性の成分で、沢山摂取すると「毒」となり、「適切な」量だと体に良い効果が期待できる、こんな解釈でOKと思います。
植物性アルカロイドはなぜ生成されるか
植物性アルカロイドは、野菜自身が昆虫などの外敵から身を守るために作る成分という説があります。が、実際のところははっきり解明はされていないようです。
風邪やインフルエンザの抑制に効果があると言われる漢方薬の麻黄(エフェドリン)。
猛毒のストリキニーネ(キニーネ)、そして、たばこ(ニコチン)。
これらの成分が「強烈な効果」がある植物性アルカロイドです。
植物がなぜ生成するのかは不明でも、人間にとっては種類と使う量によって、猛毒にも薬にもなることがわかっています。
ですから、強すぎるアルカロイド成分は、水にさらしたりゆでて「灰汁」として除去します。
野菜の植物性アルカロイドは、摂取することで解毒作用や新陳代謝を促すデトックス効果が期待できます。
みずみずしい新鮮なものを、生で食べるのが一番おすすめですが、生食できないものは加熱しすぎないようにサッとゆでると、より栄養を効果的に摂取できます。
春野菜の種類は?
春キャベツ
冬に収穫されたもたものは「冬キャベツ」、春に収穫されたものは「春キャベツ」。
当たり前じゃん。と思いました?
夏に高冷地で収穫されたものは「高原キャベツ」って呼ぶんですよ!
一般的なキャベツは、楕円形をして葉の巻きがしまり、固くて厚いです。
これが冬キャベツで年中市場に出回っています。
春キャベツは、丸くて小さな見た目で、葉の巻きがゆるいもの。
スカスカで軽い!小さく感じる!のですが、出回っていたら、選ばないのはもったいないです。
やわらくて薄いみずみずしくて甘味が強いのが特徴です。
春キャベツの旬
3~5月
春キャベツの栄養・効能
ビタミンC、ビタミンU、カリウムが豊富で強い抗酸化作用があり、食物繊維も多く含まれています。
春キャベツのおすすめの食べ方
個人的には、サラダ、浅漬けにして食べるのが最もおすすめです。
新玉ねぎやにんじんと、太めのウインナーやベーコンで、あっさり味のスープにしても春らしい味わいです。
(キャベツは最後に入れるとくたくたになり過ぎずいいですよー)
新玉ねぎ
一般的な玉ねぎは、1ヶ月乾燥させた後に出荷されるんです。
外皮を乾燥させることで、腐りづらくなります。一年中出回っていて、長期保存がききますよね。
新玉ねぎは、収穫後すぐに出荷されたもの。
なので、茶色い外皮はほとんどなくて真っ白。
むき身状態なので、日持ちがしません。
通常の玉ねぎに比べて水分が多くて甘味も強く、辛みが少ないのが特徴です。
2~3日以内に食べきるのがよいとされています。
新玉ねぎの旬
4月~5月
新玉ねぎの栄養・効能
玉ねぎは硫化アリルが含まれています。
ニンニクにも含まれる「刺激臭と辛み」のもとになる成分の一つが硫化アリルで、生だと刺激臭や目が痛くなったりしますが、熱に弱く、水に溶けやすい性質があるため火を通すと食べやすいです。
生食するのがいいようです。生で食べると血液をサラサラにする効果があります。
新玉ねぎのおすすめの食べ方
薄くスライスして水にさらし、鰹節とお醤油で。
サラダやサンドイッチに挟むなど生食がおすすめです。
栄養素は逃げますが、スライスオニオンは水にさらすことで食べやすくなります。
それでも刺激臭と辛さがどうしてもいやだという玉ねぎ嫌いの方には、よく火を通すと臭みや辛味が消えて甘みが出ますので、ポトフやホイル焼きなどはどうでしょう。
新じゃが
一般的なじゃがいもは冬に植えて秋に収穫されますが、新じゃがはそれよりも早く春先から夏に収穫されたものです。
しんじゃがの旬
地方によって旬の時期が異なり、九州では3~6月、本州では5月~8月、北海道では7~11月頃
しんじゃがの栄養・効能
ビタミンCが豊富です。
他にも、高血圧の進行を抑えるカリウムや、便秘改善に有効な食物繊維、糖質を分解し脳の働きを活発にするビタミンB1なども豊富。
しんじゃがのおすすめの食べ方
皮が薄く、やわらかくてそのまま食べられるため、皮をむかずに火を通して丸ごと食べるのがよいでしょう。
美味しく食べるには、蒸す・煮るのがおすすめ。
私はよく洗ってカットし、レンチンしたらサラダ油で炒めます。
たけのこ
たけのこは、掘りたて以外のものはあく抜きをしましょう。
しかし、あく抜きをしすぎると旨味がなくなってしまうので注意。
先端のほうが根元のほうよりも栄養価が高く、味もよいとされています。やわらかいですよね。
適度に湿り気があり、ずんぐりと短く重いもの、皮が薄茶色でつやがあるものを選びましょう。
たけのこの旬
4月~5月
たけのこの栄養・効能
カリウム、食物繊維、亜鉛が豊富です。むくみ、高血圧予防、皮膚粘膜の健康維持、味覚を正常にする、整腸作用、便秘改善に効果があります。
たけのこのおすすめの食べ方
若竹煮、たけのこごはん、てんぷら
超新鮮なタケノコは、生でも食べられるそうです。
ふき
ふきは独特な香りと苦みが特徴的な、数少ない「日本原産の山菜」のひとつです。
冬に黄色い花が咲くことで知られ、冬黄(ふゆき)から「ふき」と呼ばれるようになったそうです。
あくが強く筋が多いため、水にさらしてあく抜きをし、丁寧にすじをとります。
ふきの旬
3月~5月
ふきの栄養・効能
カリウムが豊富なので、高血圧予防、むくみ解消に効果があります。また、食物繊維も含まれています。
ふきの苦味には「キノール酸」や「ケンフェロール」が、香りには「フキノリド」と呼ばれる成分が含まれています。これらは抗酸化作用があり、免疫力も高めるので動脈硬化や生活習慣病、花粉症にも効果が期待できます。
ふきのおすすめの食べ方
煮物、炒め物、揚げ物
私はゆでてから薄めためんつゆにつけておいたりします。
ふきの透き通ったグリーンが楽しみたいときは「白だし」と塩でもおいしいですよ。
ふきのとう
ふきのとうは、ふきのつぼみで春の到来を教えてくれます。
つぼみが固く、葉が開ききっていない、小ぶりでころころと太っているものを選びましょう。
旬
開花前の2月~3月
おすすめの食べ方
独特の香りと苦味が特徴で、この苦味が新陳代謝を促進してくれます。ビタミン類やカルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。
おすすめの食べ方
天ぷら、塩ゆで、煮物、味噌汁
ウド
ウドは山菜の一種です。特有の香り、春らしい爽やかな苦味、シャキッとした歯ごたえが旬ならではの味わいです。
旬
3月~5月
うどの栄養・効能
ウドは、94%は水分で火ろいーが低いためダイエットに向いています。
栄養を期待して食べるよりは、うどの香り、歯触り、味などを楽しむために食べたいですね。
うどのおすすめの食べ方
酢味噌あえ
菜の花
菜の花は、ほろ苦さとみずみずしい食感が特徴です。
花が咲く前に収穫し、やわらかいくきと葉とつぼみを食べます。花が咲くとくきが固くなるので食用に向きません。
旬
1月~3月
栄養・効能
菜の花は栄養価が高い緑黄色野菜です。
食物繊維、ビタミンE、ビタミンC、カリウム、カルシウム、鉄、葉酸などが多く含まれており、 風邪の予防、美肌効果があります。
おすすめの食べ方
辛し和え、炒め物、てんぷら
そら豆
日本で流通しているそらまめは大きく分けて3種類あります。
「打越一寸」や「陵西一寸」、「仁徳一寸」です。
それらすべてが一寸系と呼ばれる品種から派生したものです。
豆の大きさは全て3cm程度で、甘味や食感、含まれる栄養成分などにほとんど違いはありまん。
さやがきれいな濃い緑色で、筋の部分が茶色に変色していないもの。さやに豆の形がくっきりと見え、そろっているものを選ぶといいでしょう。
旬
4月~6月
栄養・効能
ビタミンB1・B2、たんぱく質、カリウム、食物繊維、鉄分、亜鉛が含まれていて栄養満点です。
しかも、低カロリーでヘルシーです。疲労回復、むくみ解消、高血圧予防、便秘解消などに効果があります。
おすすめの食べ方
塩ゆで、そら豆ご飯、煮物、炒め物
さやえんどう
今は一年を通じてハウス栽培されているさやえんどうを手に入れることができます。
でも、ぜひ食べたいのはやはり春!
さやの中の豆がある程度大きくなったときに食べるのが西洋料理等の彩りに使われるグリーンピースで、完全に熟した実を食べるのが実えんどうです。
豆が小さく、全体が薄いもの、ヒゲが白く、ハリのあるもの、緑色が鮮やかで、さやに張りがあるものを選ぶといいでしょう。
旬
4月~6月
栄養・効能
β-カロテン、ビタミンC、カリウム、カルシウムなどが豊富。さやごと食べることで、食物繊維が多くとれます。抗酸化で老化防止、美肌、デトックス、骨粗鬆症予防などに効果的です。
おすすめの食べ方
ゆでてお醤油やマヨネーズで。
ごま和え、炒め物
まとめ
旬の野菜は栄養価が高く、体調を整える手助けをしてくれます。
春には冬に比べて多くの種類の野菜が出回るので、春の味を楽しんでください
(うちの子はたべませんけどね…と、恨みがましく)
キャベツや玉ねぎも、沢山取れると価格も安くなるのでありがたいです!