「コンプライアンス」と「ガバナンス」という言葉、メディアや社内などで耳にする機会が増えてきているかと思います。それぞれの意味や使い方を知っていますか?
「コンプライアンス」とは?
コンプライアンスとは、「法令遵守」という意味です。
企業が法律や企業倫理を遵守することです。
現在、コンプライアンスの重要視されるのは、1990年代後半から業績拡大や短期的利益を求めるあまり、企業の法律違反に関する事件が相次いで発生し、消費者や取引先の信頼を失ったことから、企業は厳密に法律を守るべきだと社会的要請が強まっているためです。
コンプライアンスには商法や独占禁止法、不正競争防止法など企業活動において直接触れる法律はもちろん、個人保護情報など幅広く該当します。
企業に求められるコンプライアンスは、社会的背景の変化からより高度化、複雑化してきており、コンプライアンスへの対応が、企業の経営課題の中で非常に大きな位置を占めるようになってきています。
「コンプライアンス」の使用例
コンプライアンスは「法令遵守」という意味なので、
「コンプライアンスの遵守」、「コンプライアンスを守る」は「遵守」や「守る」が重複してしまうため、使い方として間違っています。
「コンプライアンスの徹底」、「コンプライアンスへの取組みを強化する」と
いうように使います。
「ガバナンス」とは?
ガバナンスは、「管理」、「統制」といった意味です。
ビジネスシーンでは、「企業ガバナンス」という意味で使用されることの多くなっています。「コーポレートガバナンス」とも呼ばれます。
「コーポレートガバナンス」は、企業の管理体制=企業をどのように経営していくのかということです。
コンプライアンスとの違いは、「コンプライアンス」は法令を遵守することに対し、「ガバナンス」は、法律や社内規則を遵守させるための管理体制を整えるという意味です。そのため、ガバナンスの中にコンプライアンスが含まれていることになります。
「ガバナンス」の使用例
ガバナンスの使い方は、
「会社のガバナンスを強化する」
企業内の管理体制・内部統制を強化するという意味合いで使います。
「ガバナンスが効く」
管理が徹底していて、統制が取れているという意味です。
まとめ
現在は、企業での取り組みだけでなく、法律を守る以外にも、ルールやマナーもしっかり守っていくといった、一人ひとりが意識をさらに高めていくことが必要となってきてる社会になっています。社会人としてふさわしい行動をしていきましょう。