ニキビは、思春期にできるだけでなく、大人になってからもできるので、悩む人は多いと思います。
実は、思春期にできるニキビと大人になってからできるニキビは、原因が異なっています。今回はその違いを紹介します。
そもそもニキビって?
ニキビとは、毛穴が詰まることで発生する吹き出物のことです。
10代の思春期頃から多くの人に発症する皮膚疾患の一種です。顔だけでなく、胸や背中の中心部などにできることもあります。
10代で発症するいわゆる「思春期ニキビ」に対し、最近では20代以降の発症も増え、「大人ニキビ」と呼ばれます。「大人ニキビ」は比較的に女性の方が多くなっています。
ニキビは、すぐに治ってしまう軽いものから、悪化して大人になっても治らない痕が残ることもあります。
思春期にできるものが「ニキビ」、大人になってからできるものが「吹き出物」と言われることがありますが、両者の区別はなく、同じものです。
ニキビは、「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という皮膚の病気の通称です。
「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」の原因はそれぞれ異なってきます。
なぜニキビができる?思春期ニキビと大人ニキビの違いと原因は?
肌は、約28日のサイクルで角質がはがれおち、新しい皮膚細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」を繰り返しています。
通常は、皮脂は毛穴から汗とともに排出されますが、ターンオーバーがうまくいかない場合、毛穴の角質が厚くなり毛穴の出口が塞がれ、皮脂が詰まってしまいます。
そして、皮脂を栄養源にしている「アクネ菌」が過剰に繁殖し、炎症を起こして発疹ができ、ニキビとなってしまいます。
角質の肥厚のみならず、皮脂が過剰に分泌しすぎるとやはり毛穴を塞いでしまいます。
思春期ニキビは、Tゾーンとおでこ、鼻の周りにできやすく、男女ともに成長期に男性ホルモンの分泌が一時的に増えることで皮脂が過剰に分泌することが原因です。男性ホルモン「アンドロゲン」には皮脂の分泌を高める性質があります。そうすると、毛穴に皮脂が詰まりやすくなりニキビの原因になるアクネ菌が繁殖しやすくなります。
20代前後になるとホルモンバランスが安定してくるため、思春期ニキビは自然に治っていきます。
強く炎症したニキビはクレーターとなり、皮膚に凹凸が残ってしまう場合もあります。
大人ニキビは、20歳以降に、Uゾーン、あご、口周りにできやすく、肌の乾燥、ストレス、睡眠不足、不規則な食生活、ターンオーバー(新陳代謝)の乱れなどが原因です。
過剰に皮脂が分泌されたり、肌のターンオーバーが正常に行われなくなると毛穴が角栓で塞がれ、にきびができます。塞がれた毛穴は中で皮脂が酸化し、アクネ菌が増殖することで炎症が悪化してしまいます。
ニキビの種類
ニキビには、軽い初期段階のものから段々悪化して重症になっていきます。
炎症していないニキビ
・白ニキビ:ニキビの初期の状態。皮脂がたまって毛穴に詰まって、古くなった状態。ニキビの患部が薄い皮膜で覆われて表面はまだ閉じており、発疹が白~乳白色に見えます。
・黒ニキビ:白ニキビが少し進行した状態。白ニキビの毛穴が開いて、酸化した皮脂などによって黒っぽく変色します。白ニキビよりも目立ちます。
炎症を起こしたニキビ
・赤ニキビ:黒ニキビが更に進行して、悪化した状態。毛穴に詰まった皮脂に雑菌や細菌が繁殖し、炎症を起こしてニキビ患部の周りが赤く腫れあがった状態。
・うみニキビ:赤ニキビが激しく炎症したニキビの最終段階。黄色いうみがみえ、外に出ようとしている状態。
まとめ
ニキビには、年齢によって原因やできやすい箇所や原因がことなってきます。
重症なのものは、痕になって残ってしまうため、適切なケアをしましょう。