2020年には東京オリンピックが開催されますね。オリンピックといえばうるう年に開催されるというイメージですが、うるう年の意味はご存知ですか?なぜ2月にあるのでしょうか。意味や由来、またオリンピックとの関係を紹介します。
うるう年とは?
うるう年とは、閏(うるう)のある年のことです。太陽暦では2月に一日追加して29日までとし、一年に366日とする都市のことです。太陽太陰暦では閏月のある年のことです。
うるう年は、季節のズレを修正するためにあります。
平年だと暦上は1年365日ですが、1年の本当の長さは365.242194日といわれています。(0.242194日を時間にすると5時間48分46秒になります)
暦が1年365日のままだとすると、4年に1日ずつ季節がずれてしまうことになります。
このズレを修正するため、1582年に当時のローマ教皇グレゴリウス13世らによって4年に一度のうるう年が設けられるグレゴリウス暦という暦が作られたといわグレープフルーツグレゴリウス暦は現在広く採用されている暦になります。
うるう年の由来
日本では、「潤」をうるう、うるむと読むことから「閏」の漢字に当てられた読み方で、本来は「じゅんねん」です。
閏は、王が門の中にこもることを表し、中国では暦からはみ出した閏日(閏月)には、王が閉じこもり政務を摂らなかったことに由来します。
うるう年の条件
うるう年は、4年に1度と思われがちですが、うるう年も計算は西暦を4で割るだけでは出ません。
うるう年の条件は、もともと、
・西暦を4で割り切れる年であること
であったのがグレゴリウス暦で、
・ただし、西暦が100で割り切れる場合は平年
・ただし、400で割り切れる場合はうるう年
が追加されました。
例えば2100年は、100で割り切れますが400で割り切れないため平年で、
2000年は100で割り切れますが、400でも割り切れるためうるう年になります。
うるう年は、4年に1度ではなく、400年に97回あるというのが正しです。
なぜ2月なの?
紀元前45年、ユリウス・カエサルによってユリウス暦が作られました。
ユリウス暦では太陽暦が採用され、一年は365日となり、また4年に一度、閏年が置かれました。
閏年には現代と同じく、2月28日の後に一日が挿入されました。
これは2月が年末として扱わ一年の最後に追加したためです。
なぜ2月が年末かというと、当時の主な産業が農業であり、農作物が育たない冬の間は、日付というものが必要なかったためではないかと言われています。
うるう年とオリンピックの関係
近代オリンピックの夏季大会は4年に一度、4で割り切れる年に開催するという規定があるようです。
オリンピックが閏年に行われるようになったのは、第1回アテネ大会が1896年に行われたことに由来します。1896年はうるう年だったこともあり、その後うるう年とオリンピックは重なって開催されていくことになります。
オリンピックが4年に一度行わるのには諸説ありますが、古代ギリシア人が太陽暦と太陰暦を使っていた説が有力のようです。
太陽暦の8年が太陰暦の8年3カ月にあたるため、8年という周期が重要な意味をもち、8年ごとに開かれる祭典が慣例になり、長い年月を経て、8年の半分の4年周期にオリンピックの祭典が開かれるようになりました。
しかし、うるう年の条件の項目で説明したように、うるう年の条件は4年に1度だけではありません。必ずしもうるう年とオリンピックの開催年が重なるというわけではありません。そのため、うるう年は関係なくオリンピックは4年に1度行われるものとだけ覚えた方がいいかもしれません。