「土用の丑の日にうなぎを食べる」というのをよく耳にします。
土用の丑の日って何?なんでうなぎを食べる習慣があるのでしょうか。
土用とは?
土用とは、雑節の一つで、立夏、立秋、立冬、立春の直前の約18日間ずつを指します。
普通は、夏の土用をいいます。
雑節は、二十四節気を補う、季節の変わり目の目安のことです。
中国の五行説で、春、夏、秋、冬の四季をそれぞれ、木、火、金、水に当て、各季の終わり18日に土気を当てはまめました。これを土用といい、土用用事を略したものです。
現行暦で、太陽の黄径が27°、117°、207°、297°に達したときが、それぞれ春の土用、夏の土用、秋の土用、冬の土用の入りになります。土用が明けると、立夏、立秋、立冬、立春になります。
土用の丑の日とは?なぜうなぎ?
土用の丑の日は、夏の土用に入って(7月20日ごろ)、最初の丑の日のことをいいます。
年によっては夏の土用の間に丑の日が2度訪れることもあり、この場合は2度目の丑の日を「二の丑」と呼びます。
土用の丑の日には、この時期の蒸し暑さで体力の消耗が激しくなるため、精力の付くうなぎを食べる習慣があります。うなぎは栄養かが高くバランスに富んでいます。
うなぎが食べられるようになったのは、うなぎ屋から商売の相談を受けた平賀源内が、昔から「丑の日」に「う」の付く食べ物を食べると夏やせしないと言われていた事から「本日は丑の日」と書いて店先に看板を出すよう勧めたところ、その「うなぎ屋」がたいへん繁盛したので他のうなぎ屋も真似をするようになったのが由来です。
土用の日にやってはいけないことがある?
土用には様々な禁忌〔きんき〕があるといわれています。
例えば、土用中に土を犯すことは忌むべきこととされていたため、土いじりをしてはいけない、丑の日に大根の種をまいてはいけない、葬送は延期しなければならないなどがあります。
土用にまつわる禁忌が生み出されたのは、「土用中は季節の変わり目であるため、農作業などの大仕事をすると体調が崩れやすい」などの、先人の戒めが込められているそうです。