国語の授業で、「1月、2月、3月…」を「睦月、如月、弥生…」と呼ぶのを習ったかと思います。
しかし、それぞれなぜその呼び方をするのかは、覚えていない人がいるでしょう。
今回は11月の霜月の意味について紹介します。
霜月(しもつき)は11月の「月の異名(異称、別称)」です。
元々は旧暦の11月のことでしたが、現在は新暦の11月のことを指します。
旧暦は太陰太陽暦、新暦は太陽暦を採用しているため、現在の暦と1ヶ月ほどずれが生じています。
そのため、旧暦の11月は新暦では、11月下旬から1月上旬に当たります。
霜月の意味や由来は?
霜月は、「霜が降りる月」という意味です。
由来についての有力な説は、「霜降り月」「霜降月」(しもふりつき)が略されて「霜月」になったというものです。
他にも、稲の収穫を祝い、翌年の豊穣を祈願する古くからの祭儀で、天皇が新穀を神々に供え、自身も食す新嘗祭が旧暦の11月下旬の卯うの日に行われていたことから「食物月(おしものつき)」と呼ばれていたものが転じて「しもつき」になった説。
徐々に日が短くなっていき、光が弱くなる様子から「ものがしぼむ月」と呼ばれていたものが転じて「しもつき」になった説があります。
霜月の別名、異名、異称
霜月(11月)には、他にも別名、異名、異称の呼び名があります。
「仲冬(ちゅうとう)」
旧暦の季節の分け方は、1月~3月が春、4月~6月が夏、7月~9月が秋、10月~12月が冬です。
11月は、冬の真ん中の月であることから「仲冬」と呼びます。
「神帰月、神来月(かみきつき)」
日本中の神様が10月に出雲大社に行っていたのが11月には、帰ってくるので、「神帰月、神来月」と呼びます。
「雪待月(ゆきまちつき)」
冬ごもりをする前、雪を待つ月であることから「雪待月」と呼びます。
「子月(ねづき、しげつ)、建子月(けんしげつ)」
古代中国では、当時を含む月に北斗七星の取っ手の先が真下を向くため、この月を一年の始まりと考え、十二支の最初の「子」を当てて「子月」、「建子月」としたそうです。
「神楽月(かぐらづき)」
旧暦の11月は、冬至があり、このころに神楽が盛んにおこなわれてきたことから、「神楽月」と呼びます。
他にも、「辜月」、「霜見月」、「天正月」、「陽復」などがあります。
まとめ
霜月の由来には諸説あり、有力な説は、「霜降り月」「霜降月」(しもふりつき)が略されて「霜月」になったというものでした。
霜月以外に、他にも呼び方は色々あり、その月の季節感が分かるような意味や由来になっていることが分かります。