夏至(げし)とはいつのことをいうでしょうか。冬至と同様にニュースでよく取り上げられるので有名ですよね。夏至は、一年の中で一番昼が長い日のことです。
では、夏至とはいつのことか、なぜ昼の時間が長くなるのかや食べ物について紹介します。
夏至はいつのこと?
夏至は、太陽の黄経が90°に到達したときのことで、年によって変わりますが、毎年6月20日か21日のことです。
期間としての意味もあり、夏至の6月20日か21日から小暑の7月7日か8日の約15日間をいう場合もあります。
旧暦では5月後半です。
夏至はどういう意味?
夏至は、1年を15等分して約15日間ごとに設けた二十四節季の一つで10番目にあたります。
夏至とは、「日長きこと至る(きわまる)」という意味で、「一年で一番日が長い日」を表しています。
冬至とは対の日になっていて、最も昼間が短い冬至と夏至の昼間の時間差は東京で比べると5時間もあるそうです。
夏至は、太陽が天の赤道(太陽が通る道)が一年の中で最も北になるため、太陽が出ている時間が長くなり、昼間が最も長くなります。
しかし実際は日本は梅雨の真っ最中であるため、冬よりも昼の時間が短く感じられるようです。
夏至の行事は?
夏至には行事は特にありませんが、夏至から11日目の日を半夏生」(はんげしょう)または半夏(はんげ)といい、農作では大事な日です。
田植えがこの日までに終わらないと「半夏半作」といって、収穫が半減するといわれているからです。農家にとってこの時期は忙しい時期です。
夏至の食べ物は?
夏至にの食べ物は、地域によって様々です。
関東・島根・熊本では、新小麦で焼き餅を作って神に供えて五穀豊穣を願います。
関西では、夏至から半夏までタコを食べます。これは、タコの足のように稲の根が良く地面に広がるように願うためです。
京都では、水無月を食べます。水無月は、ういろうの上に甘く煮た小豆を乗せた和菓子です。小豆には厄払いの意味があり、夏至とは直接は関係がありませんが、6月30日の半年の穢れを払う「夏越の祓」という神事と日付が近いことから水無月が食べられるようです。
香川では、田植えが終わるころには麦の収穫も終わることから。5月に収穫した小麦粉を使ってうどんを作り夏至の時期に食べるそうです。
福井の一部の地域では、焼き鯖を食べます。江戸時代、大野藩の藩主が焼き鯖を振る舞っていたことが由来であるそうです。また、鯖はスタミナ源であり暑さが厳しい夏の前に体力をつけておこうという意味もあるようです。この時期の鯖は「半夏生さば」と呼ばれるそうです。
まとめ
夏至は、毎年6月20日か21日のことであり、小暑またまでの期間を指すものでした。
夏至は昼が最も長い日ですが、このころの日本は梅雨の真っ只中なのであまり実感は感じられないようです。
夏至の時期の食べ物などの風習は地域によって違っていておもしろいですね。