このところのブームの余波を受け、大人のメガネに対する意識は変化しつつある。MonoMax7月号では、あらためて基本の“キ”をおさらい。トレンドを交えながら、好印象を作るうえで頼りになる傑作モデルをご紹介します!
まず想定したのはビジネスシーンだ。この場合であれば、落ち着きや知的さを身につけたいもの。そこで選んだのが、ウェリントンフレームとサーモントフレームだ。どちらもトラディショナルなモデルだから、落ち着きや知的さはいとも簡単に演出できる。が、主張の強さには注意が必要。そこでディテールや素材に注目したい。少し前に黒厚セルのウェリントンが流行したが、先述の通り、セルだけではカジュアルな印象は否めず、また職場で太フレームは少々クセが強すぎる。一方でメタルだけのモデルでは、ピリピリしすぎる心配も。そこでセル×メタルのコンビ素材が生きてくるわけだ。これなら顔立ちに自然な奥行きが出せるし、特有の抜け感で、メガネにかけられている印象も防げる。さらにフレーム幅は薄いタイプを選ぶのも得策。特にクールビズ期の今は、いつもよりも気楽な着こなしが増えるはずだ。例えばそんなときに極太サーモントを選んでは、少々暑苦しい。リムの細いモデルならお堅い印象は和らぐし、知的な印象もマイルドにアピールできるのだ。
◆仕事中“知的なイメージ”を演出したい人は……『コンビ素材×ウェリントン』
少し前のような太フレームはクラシックの匂いが強すぎてモッサリした印象に映る懸念が。そこでフレームは細身が正解。これなら見た目はスマートだし、夏場でも暑苦しくない。「オリバーピープルズ」のハドレイは、セルフレームとメタルテンプルのコントラストが美しいアイテム。5mm厚の薄フレームに合わせてテンプルも細身だが、βチタン製なので耐久性は抜群。やや狭めの天地と相まって、トラディショナルの中にモダンな感性を吹き込んでいる。
◆仕事中“知的さに遊び心”を加えたい人は……『コンビ素材×サーモント』
サーモントにありがちな古臭くて厳めしい印象、威圧感は今に不向きなので、 選ぶならブローを細くすることで払拭したい。「バートンペレイラ」のカールハインツなら、スーツからビジカジまでと汎用性が利く。オリバーピープル出身の元CEO&デザイナータッグによる気鋭ブランドの1本は、1950~60年代のスイスで活躍したカメラマンの名前を冠したブロータイプ。流れるようなブローと彫金の美しいブリッジで、クラシックなフレームを流麗な印象に仕上げている。
取材・文/渡辺和博(TRYOUT)
撮影/西村廣起、清水惣資
スタイリング/栃木雅広(TMC)
ヘア&メイク/萩原典幸
モデル/タカシ
詳しい情報は、本誌73ページからの「大人の印象アップメガネ指南」にてご確認ください。