自分のやりたいことに邁進し、毎日がんばるグッドガール。とはいえ、五月病といわれるこの時期、なんだかどうにも、どーしてもやる気が起きない。SPRiNG6月号では、そんなあなたに読んでほしい、脳科学からメンタルトレーニングまで、さまざまなやる気アップの方法を紹介中! その一部をお届けします。(Illustration:KAORU KONAGAI text:TICA TSUSHIMA)
「やる気は待っていても出てきません。4つのスイッチで脳をだましてやる気を出しましょう!」と脳研究者の池谷裕二先生。今回は淡蒼球をスイッチオンさせるメカニズムに加え、具体的にどんな行動を起こせばいいのか、をご紹介します。これらを身につければ、モチベーションを自在に操れる日は近いかも!?
・体を動かす
例えば、同じマンガをしょんぼりした顔と笑顔で読んだ場合、よりおもしろく感じるのは笑顔という実験結果があります。これは体の状態に脳がつられる現象“自己知覚”で、顔が笑っていると脳もおもしろいと判断するため。自発的にやる気を起こさない脳だけど、じつはかなり単純。顔を上げる、背筋を伸ばす、胸を張るなど、前向きな姿勢をとるだけで本当にやる気が起きてくるのです。
・いつもと違うことをする
楽しいことも、感動したことも脳はすぐにマンネリ化させる性質があります。そこで利用したいのが記憶を司る海馬。ここを活性化させるには“いつもと違うことをする”こと。マウスの実験でも、いつもと違うゲージに入れると、とたんに海馬が活性化することがわかっています。劇的な変化でなくても、気持ちの持ちようを変えたり、やり方や目線を少し変えたりして、マンネリを打破しましょう。
・ごほうびを与える
おいしいものを食べる、好きな音楽を聴く、好きな人に会う。こんなごほうびが与えられると、脳にあるテグメンタという部分が揺さぶられます。ここへの刺激は強烈な快感となり、何度もその気持ちよさを求めて同じことを繰り返すように。これをタイミングよくうまく利用すれば、やらなければいけないことを続ける原動力に! ごほうびは、達成感や褒め言葉など目に見えないものもありますよ。
・なりきる
病は気からとはよく言ったもので、ただのビタミン剤でも特効薬と信じ込んで飲み続ければ病気が治ってしまう事例があるように、脳はなりきりに弱いもの。強く思い込むことで自分をコントロールする前頭葉が動き出し、連動して淡蒼球も活性化。すると必要な情報に目がいくようになったり、やる気も継続できるように。「私は人気美容師」「体重○kg」など目標を見えるところに書いておくのも◎。
詳しい情報は、本誌118ページからの「やる気が出ないときの処方せん」にてご確認ください。