ただいま放送中のNHK連続テレビ小説「べっぴんさん」。戦後の神戸を舞台に、日本初の子ども洋品店を立ち上げたヒロイン・坂東すみれと、その家族や仲間たちの日々を描いた作品です。
作中でヒロインの夫、紀夫を演じているのが俳優の永山絢斗(ながやま けんと)さん。
「べっぴんさん」をチェックしている人ならお分かりかと思いますが、紀夫といえば元々はお坊ちゃん育ち。戦地から復員した後も、慣れない仕事に四苦八苦したり、働く妻・すみれへの接し方に戸惑ったり、昨日からはキアリスで少し空回り気味のやる気を発揮していたり……。不器用な姿に、観ている方ももどかしい気持ちになることがしばしば。
「苦しんでいる紀夫を演じているときは、やっぱり自分もしんどかったですね。父親役は初めてですし、まして女の子の親。自分が男兄弟で育ったから余計にわからなくて」
父親役の難しさに加え、舞台は戦後。あの時代の雰囲気をまとうのにも苦心していると明かす永山さん。
「脚本に書かれているものだけでは、埋まらない部分が必ずあるんです。小津安二郎さんの映画を見ても、仕草やちょっとしたニュアンスが今とは違うんですよね。笠智衆さん演じる夫が玄関で“
忘れ物した”
って言うと、奥さんが嫌な顔ひとつせずに取りに行くとか。
60代以上の人は、この時代をよく知っているから、がっかりさせたくないんですけど、やっているのは平成生まれの役者で、戦後どころか昭和も知らない。せめて、と古い作品のDVDは毎日1本は見ています。休みの日は3本とか」
連日の撮影で多忙を極める中、1日1本DVDを観るなんて……(個人的に)ちょっぴりダメな男の人というイメージが強かった「紀夫さん」の陰の努力に、ギャップ萌えしてしまいそう♥
そんな「紀夫さん」もとい永山絢斗さんは、「べっぴんさん」の撮影のため、ただいま大阪暮らし。仮住まいに、なぜか特大サボテンを持ち込んだそうで……。
今、気になるものは…
サボテンの鉢植え
大阪の仮住まいに、背丈1mを超えるサボテンを東京から運び込んだ永山さん。
「雑貨屋さんをブラブラしているときに衝動買いしちゃったんです。前、ココヤシを枯らしちゃったことがあるのですが、サボテンなら大丈夫かなと」
「サボテンに名前はつけてない」とのことですが……。こんなユニークなエピソードを聞くと、他にもいろいろと引き出しを持っているのでは?と、俳優・永山絢斗をもっと知りたい気持ちに。
さらにインタビューでは、実兄の俳優・瑛太さんが出ている映画「青い春」にまつわる思い出や、デビューからの道のりを語ってくれています。
詳しくは「リンネル」2月号146ページからどうぞ!
photograph: Shinobu Shimomura
styling: Mitsuru Kurosawa
hair&make-up: Naoyuki Watanabe(3rd)
text: Mika Miyoshi
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