将来は全国4000人に! 「地域おこし協力隊員」は何をするの?

田舎暮らしの本5月号では、今注目の制度「地域おこし協力隊」を大特集! 今回は、岡山県美作市の地域おこし協力隊についてインタビューを交えて紹介する。(文/浅井麻美[ココホレジャパン] 写真/青地大輔、赤星賢太郎)

ab29c7d87811d3226c61713d5ba6b776.jpg

 松原徹郎さんは15年間、西日本一帯の自然環境調査業に従事し、専門は植物分類と植生管理の植物博士という異色の経歴の持ち主。奥さんと3人のお子さんとの5人家族で大阪府高槻市から、「NPO法人英田(あいだ)上山棚田団」経由で地域おこし協力隊に着任した。都会での安定した生活から限界集落への移住で、環境も収入も一転。しかし、松原さんは、もともと、農業や里山整備などを通じて人と自然との共生を考えていたため、それを実践できる上山地区は、夢を実現する場所でもあった。
「棚田を再生し、林業で林の中まで手を入れて、昔の里山の姿に戻していくこと自体、生物多様性を高めていくことにつながります。だから、地域おこし協力隊としての上山での活動に従事することが結果的に僕の目的につながっています」
 1日の大半は棚田か里山にいるという松原さん。彼が独自で行った上山地区の野草調査で、約500種類の自生植物を発見。その中から、さらに薬効のある薬草を約120種類発見した。
「50~60年くらい前までは、置き薬で有名な富山の薬売りがこの地に薬草を買い付けに来ていました。当時はそれが中山間では普通であり、現金収入にもなっていました。例えば春の七草は、きちんと手入れした田んぼや畦に生えるもの。生物多様性が目に見える形で、わかりやすく存在しているのが薬草です」
 薬草を使っての地域医療を考えているという松原さん。上山地区には大きな病院がなく、集落のお年寄りには、1時間もかけて都市部で医療を受けている人も多い。これは上山地区に限らず過疎地域に必ずある課題だ。奥さんの久美さんは薬剤師で、この社会問題を解決する策として、薬草を使いたいという。
「地元のおじいちゃんは持病の薬に加え、体調が悪いときにはさらに薬が処方されます。治っても飲み続けている方もいますが、必要ない薬は飲まないほうがいいです。錠剤やカプセルに頼らず、集落に自生する薬草の力を、皆さんの健康に役立てられればと思っています」。
 松原さんの協力隊任期はあと1年。協力隊のミッションの1つである「定住」について伺うと即答でイエスだ。
「協力隊の報酬がなくなったら、嫁さんのヒモ人生が濃厚です(笑)。棚田再生にかかわり、ライフワークである生物多様性の実現を進めつつ、薬草などで事業化をしたいです。地域資源で経済を生み出すことも地域おこしの1つですから」

NPO法人英田上山棚田団
2009年7月より上山地区の棚田の再生を始めた団体。農林業の振興、里山の環境の保全、地元の資源を活用した新しいコンテンツ提供などの事業で農山村と都市部の人びとを結び付ける。地域を活性化させることで日本の農山村の明るい未来を切り開くことを目的としている。

詳しい情報は、本誌44ページからの「地方創生の大きな力 地域おこし協力隊員になる」にてご確認ください。

田舎暮らしの本5月号の情報はこちら!

雑誌・ブランドから探す

  • 大人のおしゃれ手帖
  • GLOW
  • &ROSY
  • MUSE
  • InRed
  • sweet
  • リンネル
  • SPRiNG
  • steady.
  • mini
  • smart
  • MonoMax
  • 田舎暮らしの本
  • kuraline
  • 宝島チャンネル
  • オススメ
  • カルチャー
  • その他

宝島オンラインを購読する

Twitterでフォロー

@treasurestkj

RSSで購読

RSSファイル

follow us in feedlyfeedlyで購読

メルマガを購読