スタイリスト・石井佳苗が注目。陶芸家4人とその工房

2015年は、4月29日(水・祝)~5月6日(水・祝)の8日間行われる春の益子大陶器市。リンネル5月号では、スタイリスト・石井佳苗さんが注目する作家さんとその工房をご紹介しています。

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■ ARTIST:宮田竜司さん
「無地皿と、染付の皿どちらも大好き! 最近の陶器市ではいつも、宮田さんのブースを訪れることから始めています」という石井さん。「陶器市では遊んでいます(笑)。いつもブースを出している所じゃない場所にお店を出したり……」と宮田さんはいたって飄々とされています。しかし、作品作りにおいて大切にしていることをお聞きすると「お茶席で出される器って、来る人のことを亭主が考えて、その人に合わせたしつらえをするでしょう。もてなされる側がおもしろがれるのは、亭主の意図をくめる知識や経験を持っていればこそ。そんなふうに、日常生活の中でも“良い”とは何か、どうしてそれが良いのかを考えることで、世界は広がるんじゃないかと。僕の作る器が、そのきっかけになればいいなと思っています」という真摯なお答え。宮田さんの器が非常に繊細ながら、どこかユーモアのある感じがするのは、ご本人の人柄がにじみ出ているからなのかもしれません。

■ARTIST:岡田崇人さん
お店に作品が入荷しても、あっという間に売り切れてしまう、人気作家の岡田崇人さん。鳥や花など自然を思わせるモチーフが印象的な器は、化粧土を重ねて柄を掻き出す“掻き落とし”という手法で作られています。「今の作風は、修業時代に考えついたんです。師匠のもとで学んだことを基に、民藝というカテゴリーの中で、自分らしく使い勝手のいい器であることをテーマに制作しています。益子は、器に限らずガラスや漆など、ものづくりに携わる人が多くてとても刺激になりますね。相談したり作品を見せ合いながら、安心して制作に励めます」とのこと。岡田さんの作る器は、ものづくりが奨励され、のびのびと気持ちのいい益子の環境そのままの雰囲気。陶器市で販売する予定の器を見せてもらった石井さん。「次は、こんな大物の器を使ったスタイリングに挑戦したい!」と新たな刺激を受けたようでした。

■ARTIST:芳賀龍一さん
まるで長年使い込んだ一品のような堂々とした風合いの作品たちは、昨年に窯を開いたばかりという、1984年生まれの若手作家・芳賀龍一さんの陶器。一体どうやって、この作風にたどり着いたのかという質問に芳賀さんは「実は、独学なんです」とあくまで自然体。「益子の原土を買って、石などを拾ってきて、叩いて粘土にして……。砂利もなるべく取り除かないようにして、原料の持っている力を引き出して、この質感を出しています」。案内してくれた建屋裏にある窯は、なんとミラーボールとスピーカーのついたユニークな窯。実際に音楽を鳴らすことのできる“現役”のサウンドシステムです。音楽をかけながら作業することもあるというから、その風景が気になります。「春の大陶器市でも、新しいものをいろいろと見せられたら」と語る芳賀さん。人柄と確かな作風とのギャップもチャーミングです。

■ARTIST:郡司庸久さん ・ 慶子さん
“定番の器”を定めずに、主に庸久さんが成形を、慶子さんが装飾を担当するスタイルで、食器や大物の壺から帯留めまでさまざまなスタイルの器を作り続ける郡司夫妻。「あまり難しく考えないで、手を動かしているとできてくるというのが正直なところ。そうしてできてくる形に任せる部分が多いです」と庸久さん。石井さんも「郡司さん夫妻の器は、造形の美しさや釉薬の質感などが絶妙にモダン。センスの素晴らしさを感じます」と大絶賛。作家の陶印が入っていないのも、郡司夫妻の作品のおもしろいところ。「誰が作っているから買うというのではなく、実際に見て作品が気に入ったら選べばいいと思います。いろいろな人が訪れる陶器市では、どんな人がどれを手に取るかは見ていて新鮮で、おもしろいですね」という言葉には、器や手仕事に向き合う根源的な楽しさを改めて思い起こさせてくれる気がします。

photograph:Yumiko Miyahama
styling:Kanae Ishii
text:Kaoru Tateishi
illustration:Fumi Koike

詳しい情報は、本誌100ページからの「石井佳苗さんがめぐる益子の器旅」にてご確認ください。

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