うまさの秘密は「熟成」にあり! 食肉革命、進行中

A4、A5などの等級、松阪牛、神戸牛などのブランドだけが「おいしい肉」の基準だった。その概念を覆すのが「熟成」という素材調理法だ。宝島3月号では、“肉革命”とも言われる「熟成肉」のおいしさの秘密に迫る。(取材・文:三沢聡 撮影:笠井浩司 協力:赤坂キッチャーノ)

そもそも、なぜ今「熟成」なのか? その理由は、健康志向の昨今、肉をおいしく、しかも健康的に食べるために、「ヘルシーでタンパク質豊富な赤身肉」に向く素材調理法であること。霜降り高級肉が好まれる日本で、そのよさをあまり認められていなかった赤身肉を、よりおいしく提供するための技術が「熟成(エイジング)」なのである。時間を置くことによって、肉質を変質させていくことが熟成。だが、日本では熟成に関するガイドラインはまだ策定されておらず、欧米に遅れをとっている点を危惧する声もある。時間とともに変質する熟成は、いってみれば腐敗と隣り合わせの現象。ちまたでは熟成肉ブームでなんでもかんでも「熟成」がもてはやされているが、正しい知識で提供することが料理人に求められている。いったい、どのように調理しているのか? イタリアン・スタイルの肉料理に特化したダイニング「キッチャーノ」料理長・山縣類シェフに、熟成肉の調理法を伺った。

 7043e2c8d847d99f7daab553f596137d.jpg

1. 熟成庫から取り出した高知県産赤牛。腎臓をつけたまま熟成させてある。牛の種類や部位によって異なるが、だいたい40~60日が熟成の目安。匂いを嗅いでナッツみたいな熟成香が香ったら食べごろ。

2. 骨の部分を骨用ノコギリで断った後、牛刀で断ち落とす。骨付きのまま熟成する理由のひとつに空気に触れて熟成させる表面積を減らして、食べられる部分を多く残すため。「あとは魚や鳥が骨付きで調理するとおいしいのと同じような理由なのかな(笑)」

3. 刃の短いナイフに持ち替え、骨の上の変色した部分を削ぎ落としていくトリミング作業。カビや乾燥して硬くなった不可食部分をきれいに取り除いていく。

4. 脂の厚い端の部分や固い筋を切り外す。開業当初は霜降り和牛が好まれる日本で、赤身肉を確保する難しさを痛感したという山縣さん。「生産者も赤身肉の時代が来るとわかっているんだけど、流通ルートができてないから、利益などを考えるとまだまだ理解されなくて」

5. 適量の脂を残してキレイにトリミングされたサーロイン。「無理に高カロリーな餌をやって不健康な牛を育てるより、放牧で牧草だけ食べさせて自然な環境で育てた牛のほうがおいしいんですよね」

6. 味付けは塩コショウのみ。両面に塩は2種類、最初に細かい精製塩を振って肉の中に塩味を浸透させる。さらに上からキメの荒いカマルグ地方の塩を振って焼く。「外側を焦がして外はカリッと、中はしっとりとした肉のコントラストを演出するため」とのこと。

7. 最初は強火で焼く。2~3割火を入れる感覚で表面を焼き固め、全体に濃いめの焼き色がついてきたら返す。「最近ではお肉をお店で提供する側の立場から、研究会なんかで講演させていただいたりしてます。ただ欲しい肉を確保したいだけなんだけど(笑)」

8. 炭火でしっかり中まで火を通す。焼き始めから、火から下ろすまで約30分が目安。焼き上がったら10分ほど鉄板の端の温かいところで肉を休ませる。

さらに詳しい情報は、本誌98ページからの「『熟成』という食肉革命」にてご確認を。

宝島3月号の情報はこちら!

雑誌・ブランドから探す

  • 大人のおしゃれ手帖
  • GLOW
  • &ROSY
  • MUSE
  • InRed
  • sweet
  • リンネル
  • SPRiNG
  • steady.
  • mini
  • smart
  • MonoMax
  • 田舎暮らしの本
  • kuraline
  • 宝島チャンネル
  • オススメ
  • カルチャー
  • その他

宝島オンラインを購読する

Twitterでフォロー

@treasurestkj

RSSで購読

RSSファイル

follow us in feedlyfeedlyで購読

メルマガを購読