カフェの旅に出かけよう!(後編)[世界を旅するネコ 番外編なノダ!]

前回はヨーロッパの街角で見かけるカフェやティールームを紹介しましたが、今回ご紹介するのは、ちょっとスペシャルだったりマニアック(?)だったりするカフェ。猫にちなんだおすすめのカフェなどもありますよ~。さあ、カフェの旅へ出かけましょう!

■老舗カフェ
ヨーロッパの古い町には必ずある老舗のカフェ。クラシカルな内装に年齢高めなベテラン店員、負けず劣らず年齢高めの常連客、というのが典型的なパターンです。


↑ふかふかのソファーにレースのカーテンがどこか懐かしい「Café Bräunerhof」(オーストリア・ウィーン)。

 メニューはこてこてのチョコレートケーキなど、ド定番のものばかりですが、さすがは本場の老舗店、どれもきちんと作られているので、味にはハズレがありません。今風な洗練さとは程遠いビジュアルだったり甘さだったりではありますが、郷に入れば……というかんじで、ぜひトライしてみてください。


↑エストニアの首都、タリン最古の老舗カフェ「Maiasmokk」。1864年創業!

 
■地元っ子のおすすめ
ホテルのフロントの女の子が教えてくれたカフェは、町はずれの展望台の1階にありました。
ガイドブックにも載っていないので、日本人は僕らだけ。セルフサービスの行列に並び、とりあえず、なぜかみんなが頼むドーナツとコーヒーのセットにしてみたところ、これがびっくりの美味しさ!!

砂糖まみれのどこにでもあるドーナツなのですが、ほんのりカルダモンの風味が効いて、もっちりと美味しい。わかりにくい場所なのに、フロントの彼女がわざわざ薦めてくれたのも納得でした。あまりに美味しかったので、翌日町を離れる前に、わざわざ再訪してテイクアウトしたほど……。


↑Pyynikki Observation Tower Café(フィンランド・タンペレ)

 
■中東のチャイハネ
中東でカフェと言えば「チャイハネ」。飲み物は基本的に「チャイ」です。
「チャイ」と聞くと、日本ではインド風のスパイスミルクティーを想像してしまいますが、アラブでは温かいストレートティーが基本。トルコはアップル、モロッコはミントなど、国によってフレーバーに違いがあるものの、どこの国でも共通しているのは、砂糖を入れて甘~くして飲むこと。


↑チュニジアの松の実を浮かせた「チャイ・ブンドック」。ナッツの食感と風味が甘い紅茶と意外にマッチ。

アラブのチャイハネのもうひとつの共通点、それはおっさん客の多さ! 
理由は「水タバコ」です。チャイハネのメニューにはたいてい水タバコがあるのですが、吸い終わるまで1時間くらいかかり、持ち運びもできないため、これがおっさん客を長っ尻にしてしまう結果……

どこのチャイハネもこういう状態に……。(写真はシリア・ダマスカスのチャイハネ/撮影2010年)

水タバコは女性も嗜むものですが、男性社会のアラブで平日の昼間にたむろしがちなのは圧倒的におっさん。というわけで、こうなってしまうわけです。

 ■サービスエリアのカフェテリア
陸続きのヨーロッパで国をまたいでドライブしていると、サービスエリア(SA)での休憩が楽しみになります。水の銘柄から雑貨や土産ものに至るまで、売られているものにあれこれとお国柄が反映されるからです。

もちろん、併設されているカフェテリアのメニューも楽しみのひとつ。お国自慢のメニューやお酒(※日本のSAと違い、アルコール類が普通に売られています)が並ぶなか、ずばぬけてキャラが立っているのが、前回も書いたイタリアのエスプレッソ。

SAのカフェテリアといえども、カウンターの向こうには大型のエスプレッソマシンが鎮座し、パートのおばちゃんが、バリスタ顔負けの洗練された所作で、濃くドロッとしたエスプレッソをいれてくれるのです。お味のほうは……

イタリアの街角のバール > イタリアのSAのカフェテリア >>
(越えられない壁)>> その他の国のエスプレッソ

というのが、僕の偽らざる感想。ピザについても↑と似たかんじでした。イタリアのSA、恐るべし!

 

 ■黒猫カフェ
ロートレックの版画で有名なパリの「Le Chat Noir」(元々はキャバレー)にあやかってか、ヨーロッパでは黒猫をキャラクターにしたカフェに出合うことがしばしば。

 リトアニアの首都ビリニュスのこのカフェは、その名も「Café Montmartre」(※Montmartreは上述の「Le Chat Noir 」発祥の地)。看板からメニューに至るまで、あちこちに黒猫があしらわれ、壁にはお約束のロートレック。オーナーはかなりの黒猫好きと見ましたが、店員さんはちょこんと座ったノロを見てひと言「黒猫のお客さんは初めてですよ。ごゆっくり」と、さらりとしたもの。ちょっと拍子抜けでした。

そして、こちらは黒猫ではありませんが、スウェーデン・ストックホルムの「Vete-Katten」。
スウェーデン語で「小麦の猫」という名前の老舗カフェです。名前に惹かれて訪れたのですが、ここも特に猫押しではないようで、内心しょんぼりとしていたところ、出てくるパンやお菓子がうまいのなんの!こういう形で美味しい店に出合うのは嬉しいものです。

 

「嬉しい」といえば、町場のカフェから老舗のカフェに至るまで、たいていどこも犬や猫を連れてお店に入れること。テラス席限定、じゃないのです! かといって「犬猫ウェルカム!」を売りにしているわけでもなく「どうぞご自由に」というかんじ。こういう自然な対応が、なにより嬉しい気分にさせてくれるのです。 

 

おまけ:エストニアの老舗カフェ「Maiasmokk」の入り口には「Well behaved dogs are welcome!」のシールが!

ノロのひとこと 
「『おぎょうぎのよいワンコ歓迎』……たぶんボクも大丈夫だね!」

*次回は6/25(日)更新予定です
illustration: Tomoyuki Okamoto

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■著者プロフィール
平松謙三(ひらまつ けんぞう)

1969年、岡山県生まれ。
2002年から現在まで、黒猫の「ノロ」と37カ国を旅し、世界の美しい風景とノロを写真に収め、書籍やカレンダーなどを通して発表している。
ふだんは八ヶ岳南麓の山小屋に暮らし、フリーで、グラフィックデザイン、WEBディレクションなどを行う。
趣味は自転車と薪作り。

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世界を旅するネコ(小社刊)
クロネコノロの飛行機便、37ヵ国へ
著者:平松謙三 写真・文

アルプス、地中海、ピラミッド……
37ヵ国を巡ったノダ。

飛行機も客室で!? 旅する猫のフォトエッセイ。

童話やアニメの話ではなく、本当に世界中を旅するネコがいます!黒猫の「ノロ」は、2002年から2016年現在まで、飼い主の平松さんと一緒に世界37ヵ国以上を旅行しました。ヨーロッパを中心にアフリカから中近東まで、美しい風景とノロの写真に、思わずほっこりする旅エピソード(猫エピソード)がぎっしり。ペットと海外旅行をするためのハウツーも満載です。加えて、アートディレクター・寄藤文平氏による装丁も光ります。

↓書籍「世界を旅するネコ」はこちらからもどうぞ!
「The Official NOROSHOP」

※誌面画像、イラストの無断転載はご遠慮ください

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