畑で楽しみ、温泉で憩う。長野・安曇野暮らし

3000m級の山々が峰を連ねる北アルプスや、端正な姿で異彩を放つ常念岳(じょうねんだけ)に見守られる安曇野。恵まれたこの地に移住した大田原さん夫妻。畑仕事を楽しみ、行きつけの宿で温泉にゆったりとつかる。田舎暮らしの本1月号では、「ここから離れられない」と話す安曇野暮らしについて聞いた。(文・写真:菊地秀一)

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 長野県の安曇野、北アルプスのふもとに湯けむりを上げる穂高温泉郷。温泉地に建つ宿の1つ「湯の宿 常念坊(じょうねんぼう)」のいで湯は源泉かけ流しで、よく温まると評判の湯だ。「ここの温泉に入ると、からだの芯まで温まるよ。うちの風呂じゃ、こうはいかない。いつ来ても温泉はいいね」。
 湯上がりのビール片手にしみじみ語るのは、大田原一宇(かずえ)さん(72歳)だ。隣には、こちらも湯上がりの妻の峰子さん(67歳)が寄り添う。大田原さん夫妻は、千葉県我孫子市から安曇野に移住して、この9月で6年目に入った。「半世紀もの間、仕事ひと筋できて、いよいよ引退ってときに頭に浮かんだのが農業だった。僕の場合、農業というより、土いじりかな。これからは、口に入るものは、できるだけ自分でつくりたいって思ったんだ」
 一宇さんは、移住に至るきっかけを振り返る。

 大手建設会社の塗装部門の一員として、そしてチームリーダーとして各地を駆け回った。立て続けの長期出張で、帰宅しても座の温まる間もなかった。現役を退いたら、その地域や土地とじっくり向き合える暮らしをしたいと、いつしか願うようになっていた。
 2人にとって安曇野は、千葉から月に一度のペースで長く通い詰めた土地だ。じつは、大田原さん夫妻の娘さんが夫とともに10年ほど前に東京から安曇野に移り住み、農業体験も楽しめるゲストハウス「安曇野地球宿」を営んでいたのだ。
 「あのころは、旅行というと娘と孫のところって決めていたの。ほかの目的地は考えられなかった」と峰子さんは笑う。
 そして、安曇野へ通えば通うほどに、峰子さんの胸に秘めた誓いは強まっていった。
 「安曇野に住もう!」と。
 夫の希望の農的な暮らし、妻の希望の安曇野での暮らし。2つが合わさり、娘さん夫妻が手招きをしてくれた。大田原さん夫妻の安曇野暮らしが決まった。

 安曇野で日々、農作業にいそしむ2人にとって、憩いのひとときをもたらすのが温泉だ。
 「穂高温泉郷はうちから車で20分ほど。近すぎず遠すぎず、ちょっとした旅気分が味わえる距離なの。この常念坊は、一歩館内に入ると、表通りに面しているのを忘れさせてくれるほど静か。手入れの行き届いた石づくりのお風呂はいつも清潔。私にとっては、安曇野で見つけたオアシスですね」と峰子さん。
 常念坊のお湯は、pH8.5のやや強めのアルカリ性。まろやかで肌をなめらかにする「美人の湯」で、女性にはうれしい。
 一宇さんも、「湯船が大きすぎず、数人で入るのに手ごろなサイズ。いい距離感を保てるので、自然と会話が交わせるんだよ。地元の人も多く入りに来るので、ここで知り合いになった人もいるよ」と話す。
 温泉でしっかりと顔を広げている一宇さん。いわゆる“裸の付き合い”を積極的にしているようだ。

さらに詳しい情報は、本誌15ページからの「温泉三昧の田舎」にてご確認ください。

田舎暮らしの本1月号はこちら!

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