【世界を旅するネコ 番外編なノダ!】五感で楽しむ!? 極夜の北欧、犬ぞり体験 @フィンランド

ヨーロッパ地図_犬ぞり編01

今回の旅はフィンランド北部の街・ロヴァニエミへ。ノロがリアルサンタに謁見したあの町です。
前回は真夏のことでしたが、今回は真冬の訪問。
2017年1月8日(日)更新のコラムで書いた白夜の逆、極夜(きょくや)の北欧の様子をお届けします。

日が沈まない夏の逆……ということは?

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はい、冬の北極圏はほとんど日が昇りません。これでお昼の14時前……。

こんな鬱々とした極夜の昼どきにおすすめのアクティビティが「犬ぞり」
りりしいハスキー犬たちにそりを牽(ひ)いてもらう、ただそれだけのことなのですが、これが楽しい!

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いくつかツアー会社があるのですが、どこも「10kmの犬ぞり体験」+「ハスキーファームでワンコとふれあい」で合計2時間半という内容。気になる防寒装備はすべて料金に含まれいて、一式レンタルしてもらえます。お相撲さんの着ぐるみよろしく着ている服をすっぽり覆うタイプの防寒着に身を包んだら、バスで郊外のハスキーファームへと向かいます。

ファームに着いたら「すすめ」「とまれ」「スピードおとせ」の手信号と、犬ぞり操縦のレクチャー。といっても「ブレーキはここ踏んで」「曲がる時は内側に体重を移動して」「上り坂で犬たちがしんどそうな時は、キックして助けてあげて」など、小学生でも理解できそうな直感的な内容なので、簡単な英語で5分ほどで終了。さあ、いよいよハスキー犬たちの待つ、そり乗り場に向かいます。

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乗り場にはすでにハスキー犬が隊列を組んで待機していて、どの犬もやる気をみなぎらせて遠吠えしたり、興奮のあまり咬み合ったり。都会ではお目に掛かることのない野生丸だしのその姿は、頼もしいというか、恐ろしいというか……。

犬ぞりはハスキー犬3頭×2列の6頭立て。古めかしい木製のそりには2名が乗車でき、妻が前方に着席。僕が後ろに立って、さっきのレクチャーで教わった操縦を担当します。先導のスノーモービルが出発するや、勢いよく僕らのそりが後に続きました。

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トレイルへ滑り出したそりのスピードが意外にも速くてびっくりしたのも束の間、目の前にはさらにびっくりな出来事が起こります。

なんと、そりを牽く犬たちが、走りながらウンチやおしっこをするのです!
しかも、彼らは興奮にまかせて好き勝手なタイミングで催すものだから、ほかの犬はいちいち止まったりすることなく、そりはおかまいなしで全速前進。そんななか、スピードに抗いながらガニ股走りで踏ん張る子あり、片足走りで用を足す子あり……。僕らはゲラゲラ笑いながらも、けなげにそりを牽く彼らの後ろ姿が愛おしくなっていることに気がつくのでした。

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左の子の落としものに注目……。

そんな彼らも上り坂に差しかかると、明らかにスピードが落ちます。そこで役に立つのが、レクチャーで習った「キック」。すでに僕らの気持ちはワンコたちと一心同体ですから、汗だくになりながら献身的なキックで彼らを後押しします。けなげな彼らの後ろ姿に心打たれ、ついつい張り切ってしまい、この疲れは翌々日まで引きずることになりました……。

途中妻と操縦を交代しつつ、10kmを1時間ちょっとで走破して無事ゴール。
その頃には後ろ姿から6頭の役割や、性格の違いまでわかるほどに情が湧いてしまっており、ゴール後に何がしたいかといえば、全員の顔をみて労をねぎらいたい!いや、思う存分じゃれあいたい!!

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……というのは、犬ぞりツアーの参加者の誰しもが望むことのようで、このようなツアーには、ゴール後に必ず「ふれあいタイム」なるものが設けられています。正直にいうと、申し込みの前は後半に1時間以上もある「ふれあいタイム」がキツいな~と思っていたのですが、撤回します!ぜんぜん足りませんでした!

その後、ログハウスで暖炉を囲み、ホットブルーベリージュースをちびちびと頂きながら、飼育員の方にそりを牽くハスキー犬の豆知識をあれこれ教えてもらい(これが知りたかったことだらけで超満足!)、ハスキーたちの遠吠えに見送られながらファームを後にしたのでした。


美しい雪景色、きしむそりの音、心地よい疲れ、冷えた身体に染みる温かいブルーベリージュース、そして極めつきは……ハスキー犬のあの獣臭さ!

今でもぜんぶ鮮明に思い出せます。五感をフル稼働で楽しめる極夜のアクティビティ「犬ぞり」。おすすめです!

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ノロのひとこと
「ボクは実家でおるすばんでした。毎日テレビ電話でお話ししたよ!」

*次回は2/19(日)更新予定です
illustration: Tomoyuki Okamoto

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■著者プロフィール
平松謙三(ひらまつ けんぞう)

1969年、岡山県生まれ。
2002年から現在まで、黒猫の「ノロ」と37カ国を旅し、世界の美しい風景とノロを写真に収め、書籍やカレンダーなどを通して発表している。
ふだんは八ヶ岳南麓の山小屋に暮らし、フリーで、グラフィックデザイン、WEBディレクションなどを行う。
趣味は自転車と薪作り。

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世界を旅するネコ(小社刊)
クロネコノロの飛行機便、37ヵ国へ
著者:平松謙三 写真・文

アルプス、地中海、ピラミッド……
37ヵ国を巡ったノダ。

飛行機も客室で!? 旅する猫のフォトエッセイ。

童話やアニメの話ではなく、本当に世界中を旅するネコがいます!黒猫の「ノロ」は、2002年から2016年現在まで、飼い主の平松さんと一緒に世界37ヵ国以上を旅行しました。ヨーロッパを中心にアフリカから中近東まで、美しい風景とノロの写真に、思わずほっこりする旅エピソード(猫エピソード)がぎっしり。ペットと海外旅行をするためのハウツーも満載です。加えて、アートディレクター・寄藤文平氏による装丁も光ります。

↓書籍「世界を旅するネコ」はこちらからもどうぞ!
「The Official NOROSHOP」

※誌面画像、イラストの無断転載はご遠慮ください

 

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