【世界を旅するネコ 番外編なノダ!】北欧のお正月!? ゆる~い「夏至祭」の過ごし方@フィンランド

プリント

「夏至祭」は文字通り夏至の日を祝うヨーロッパのお祭り。とりわけ夏を待ちわびる北欧諸国で盛んに行われ、この日を境にバカンスシーズンに突入することもあって、大人も子どもも楽しみにしているそう。期間中は里帰りする人あり、郊外の別荘で過ごす人あり。町は閑散として、役所もお店も一斉にお休みとなります。1年の区切りとなっているという意味でも、夏至祭はまさに北欧のお正月といった雰囲気なのです。

 %e3%83%9e%e3%83%aa%e3%83%a1%e3%83%83%e3%82%b3

夏至祭の前はバーゲンの時期でもあります。(treasures編集部注:左下にノロ!

こうなると我々観光客は都会にいてもやることがありません。ヒマをこじらせてホテルの高いレストランで散財したりしないよう、2日前からレンタカーを借りてヘルシンキから抜け出すことにしました。

向かったのは170kmほど離れた古都トゥルク。まずは夏至祭前日の目抜き通りの様子をご覧ください。

%e3%83%88%e3%82%a5%e3%83%ab%e3%82%af%e3%81%ae%e7%9b%ae%e6%8a%9c%e3%81%8d%e9%80%9a%e3%82%8a

昔の日本の正月みたい……。

すでに休暇に入った店も多く、そうでないところも今日が最終営業日。夜はホテルのレストランすら開いていないため、なにはさておき食料の買い出しをしなくてはなりません。ついでにホテルのサウナ室で使えそうなグッズもセールでゲット。

夏至祭当日は買い込んだ食料をつまみつつ部屋でダラダラ、のち、サウナで汗ダラダラ。 
まるで正月帰省したおっさんのような充実した1日を過ごしたあと、夜は近くの海辺の町ナーンタリへ。この町にはフィンランド大統領の別荘があって、夏至祭ではひときわ大きい「コッコ」(=かがり火)を焚くという情報を、ホテルの前にある日本料理店「やすこの台所(Yasukon Keittiö)」で仕入れていたのです。 

ほの明るい白夜の中、車を飛ばして駆けつけたところ、岸辺はすでに人、人、人! 23:00の点火を前に、あちこちから煽りの歓声が上がっています。大晦日の神社の境内みたいなアゲアゲなムードの中、はるか対岸の大統領公邸に向けてカメラを構え、僕も今か今かとコッコの炎上を待ちわびます。ノロはすっかり出来上がった赤ら顔のおっさん2人組に絡まれていました。

%e3%81%8a%e3%81%a3%e3%81%95%e3%82%93%e3%81%a8%e3%83%8e%e3%83%ad

23:00きっかりに着火!!なのですが、実はこれが…………しょぼい。

暮れなずむ白夜の下、はるか彼方で音もなく燃え上がるかがり火をぼんやり眺めるという、逆の意味で衝撃のイベントでした。これが中国やインドなら爆竹の数万発でも仕込んであるところですが、いやいや、このゆるい展開こそがフィンランド!―カメラをしまいながら、そう思うことにしました。

%e3%82%b3%e3%83%83%e3%82%b3

あとで聞いたところによると、1年前のナーンタリのコッコは、準備していたやぐらの中に鳥が巣を作っていたそうで、それを知った大統領の判断が、なんと「中止」。楽しみにしていた地元の住民ですが「それじゃあ仕方がないね~」という反応だったそうです。

フィンランドのゆるさ、ホンモノだと思いました……。

%e9%96%80%e6%9d%be

ノロのひとこと
「夏至祭のあいだは、げんかんに白樺の木をかざるノダ。門松みたいだね!」

*次回は1/29(日)更新予定です
illustration: Tomoyuki Okamoto

=====================
■著者プロフィール
平松謙三(ひらまつ けんぞう)

1969年、岡山県生まれ。
2002年から現在まで、黒猫の「ノロ」と37カ国を旅し、世界の美しい風景とノロを写真に収め、書籍やカレンダーなどを通して発表している。
ふだんは八ヶ岳南麓の山小屋に暮らし、フリーで、グラフィックデザイン、WEBディレクションなどを行う。
趣味は自転車と薪作り。

h1

世界を旅するネコ(小社刊)
クロネコノロの飛行機便、37ヵ国へ
著者:平松謙三 写真・文

アルプス、地中海、ピラミッド……
37ヵ国を巡ったノダ。

飛行機も客室で!? 旅する猫のフォトエッセイ。

童話やアニメの話ではなく、本当に世界中を旅するネコがいます!黒猫の「ノロ」は、2002年から2016年現在まで、飼い主の平松さんと一緒に世界37ヵ国以上を旅行しました。ヨーロッパを中心にアフリカから中近東まで、美しい風景とノロの写真に、思わずほっこりする旅エピソード(猫エピソード)がぎっしり。ペットと海外旅行をするためのハウツーも満載です。加えて、アートディレクター・寄藤文平氏による装丁も光ります。

↓書籍「世界を旅するネコ」はこちらからもどうぞ!
「The Official NOROSHOP」

※誌面画像、イラストの無断転載はご遠慮ください

雑誌・ブランドから探す

  • 大人のおしゃれ手帖
  • GLOW
  • &ROSY
  • MUSE
  • InRed
  • sweet
  • リンネル
  • SPRiNG
  • steady.
  • mini
  • smart
  • MonoMax
  • 田舎暮らしの本
  • kuraline
  • 宝島チャンネル
  • オススメ
  • カルチャー
  • その他

宝島オンラインを購読する

Twitterでフォロー

@treasurestkj

RSSで購読

RSSファイル

follow us in feedlyfeedlyで購読

メルマガを購読